SharePoint のページを Copilot に直してもらうとき、以前は、変えたい内容に加えて、ページ上のどこを変えるかも文章で説明していました。2つ目のセクションの右の列の画像、のような説明を毎回書くのは面倒でした。

Microsoft は、Copilot in SharePoint の一般提供の展開を2026年9月30日に始めました。ページの編集でセクションか Web パーツを先に選んでから Copilot に頼む機能は、メッセージセンターの MC1478958 の9月29日更新版で、全世界に提供済みと案内されています。この記事は短い実務解説です。何が一般提供になったか、選んでから頼む操作の実画面、ライセンスと管理者の設定、公開前に確かめることを書きます。読者は、社内のサイトを自分で直したい担当者と、情報システムの担当者です。

結論を先に書きます。

  1. 編集モードで直したい場所を選ぶと、選んだものの名前が Copilot の入力欄の上に出ます。 その状態で頼むと、選んだ要素を対象に変更を依頼できます。ページ上のどこにあるかを文章で説明する必要がなくなります。変更後は、意図した範囲に収まっているかを確かめます
  2. ページの作成と編集は、Microsoft 365 Copilot のライセンスに含まれます。 大量の文書をまたぐ処理や画像の生成は Copilot クレジットを使う別枠です
  3. Copilot の返事と、ページの表示の両方を確かめてから公開します。 当社の試行では、ペインは変更したと答えましたが、撮影した画面では依頼した見出しの変更を確認できませんでした

何が一般提供になったか

Microsoft Learn の「Get started with Copilot in SharePoint」(2026年9月25日更新)によると、Copilot in SharePoint は公開プレビューを経て、2026年9月30日から一般提供の展開が始まります。テナントによっては、その日より後に届きます。

一般提供で変わる点は2つです。1つ目は提供の制御で、プレビューの間にテナントやサイトを対象に入れたり外したりしていた PowerShell の設定は廃止に向かい、既存の設定は2026年11月1日まで尊重されます。その後はサイトの AI 設定と制限付きコンテンツ検出で管理します。2つ目は課金で、ライセンスに含まれる日常の機能と、Copilot クレジットを使う高度な作業に分かれます。

区分 含まれる機能の例
Microsoft 365 Copilot のライセンスに含まれる 質問と検索、HTML・Word・Excel・PowerPoint ファイルの作成、ページ・ライブラリ・リストの作成と編集、簡単なルールと承認、スキルの作成と管理、メタデータのオートフィル
Copilot クレジットを使う 大量の文書をまたぐ要約や点検、サイト全体の作成、ページやファイルの大量の作成と編集、複数段階の複雑な AI ワークフロー(予約実行する AI 自動化の中のスキルなど)、画像の生成と編集、サイトや文書の分析

この記事で扱うページの編集は、ライセンスに含まれる側です。同じ Learn のページには、Copilot in SharePoint は Microsoft が管理する OpenAI の推論モデルで動く、プレビューの間にあった週の利用上限は一般提供でなくなる、とも書かれています。

選んでから頼む。実画面で

ページの編集で場所を選んでから頼む機能は、メッセージセンターの転載 MC1478958(2026年9月24日公開、9月29日更新)に、全世界で一般提供と書かれています。作成者はセクション全体か個々の Web パーツを選べて、選んだものが Copilot のチャット欄の上に表示され、Copilot はそれを変更の対象として扱います。何も選ばなければ、Copilot が依頼の文章から変える場所を決めます。管理者の作業は要りません。

当社のテナントで、2026年10月13日に操作しました。画面は日本語版です。

SharePoint のページを編集モードで開き、右側に Copilot のペインが出ている画面。撮影日2026年10月13日

1. ページを編集モードにする。 ページの右上の 編集 を押します。編集モードの右端に縦のレールがあり、いちばん上が Copilot です。当社の環境では、編集モードに入ると Copilot のペインが開いた状態になり、入力欄には「編集したい内容を説明してください」と出ました。

ヒーロー Web パーツを選ぶと、Copilot の入力欄の上に「ヒーロー」のチップが出た画面。撮影日2026年10月13日

2. 直したい場所を選ぶ。 ページ上のセクションか Web パーツをクリックします。上の画面ではヒーロー Web パーツを選びました。選ぶと、Copilot の入力欄の上に ヒーロー というチップが出て、×で外せます。このチップが、Copilot に渡す変更の対象です。

3. 頼む。 チップが出た状態で、変えたい内容を書きます。当社は「1枚目のタイルの見出しを「社内ポータルへようこそ」に変えてください」と頼みました。ヒーロー Web パーツがページのどこにあるかは書かず、その中の対象として1枚目のタイルだけを指定しています。

動画は、編集モードでヒーロー Web パーツをクリックし、入力欄の上にチップが出て、依頼を打ち込んで送るまでの28秒です。

Copilot が「推論が2ステップで完了しました」と返し、1枚目のタイルの見出しを変更したと答えた画面。撮影日2026年10月13日

4. 返事とページの両方を確かめる。 Copilot は「推論が 2 ステップで完了しました」と出した後、1枚目のタイルの見出しを変更した、と答えました。ツールバーの 元に戻す は押せる状態になりましたが、それで分かるのは取り消せる操作があったことまでです。この画面を撮った時点では、ヒーローの1枚目のタイルに表示されている文字は元のままで、依頼した見出しの変更は画面上では確認できませんでした。Copilot の返事だけで済ませず、ページの表示を見て確かめる必要があります。

選んでから頼むまでの4手順。作成者が編集モードにして場所を選び、依頼を書き、Copilot が変え、作成者が返事とページの両方を確かめて公開する

ページは編集モードの間、5秒ごとに自動で保存されます。当社の試行では、編集内容を破棄 を押して最後のバージョンに戻した後、ページを開き直して同じ依頼をすると、Copilot は、1枚目のタイルの見出しはすでにその文言になっている、と答えました。画面の表示は元のままだったので、何が残ったのかは確かめきれていません。ページは下書きの状態になっていました。試すときは、公開済みのページではなく、下書きのページか複製したページで行うことをお勧めします。

何を選んで、何を頼むか

選ぶ単位は、セクションと Web パーツの2つです。頼む内容は、中身を変えるか、配置を変えるかの2つに分かれます。

選ぶ単位と頼む内容の2軸。横軸は Web パーツかセクションか、縦軸は中身の変更か配置の変更か。それぞれの依頼の例

  • Web パーツを選んで、中身を変える。 見出しの文言、テキストの要約、画像の差し替え。1つの Web パーツに閉じた変更です
  • Web パーツを選んで、配置を変える。 SuperSimple365 の記事(2026年10月3日)に、選んだ要素を真ん中の列に移す依頼の例が載っています
  • セクションを選んで、中身を変える。 セクション内の複数の Web パーツにまたがる文言の統一。製品名や部署名が変わったときに使えます
  • セクションを選んで、配置を変える。 同じ記事に、選んだセクションを2列にする依頼の例が載っています

何も選ばずに頼む使い方は残っています。ページ全体に関わる変更(全体の文体を揃える、ページ全体に見出しを足す)は、選ばずに頼むほうが向きます。

注意点

ライセンスと提供状況。 選んでから頼む機能の対象は、Microsoft 365 Copilot のライセンスを持つページの作成者です。MC1282683 によると、ページ編集の AI の機能はライセンスを持つ利用者に既定で有効で、この機能だけを止めるテナント単位のスイッチはありません。展開は段階的です。編集モードで Copilot を開き、セクションか Web パーツを選んだときに、入力欄の上へ選んだものの表示が出るかで確かめてください。

サイト側の設定。 Learn によると、サイトの所有者は 設定 から サイトの AI を開き、サイトの訪問者に Copilot のボタンを隠す設定ができます。この設定は訪問者向けで、編集者の機能とは分けて確かめます。制限付きコンテンツ検出が有効なサイトでは、Copilot in SharePoint は表示されません。編集者は、ライセンス、ページの編集権限、提供状況の順に確かめます。

公開前の確認。 AI が入れた変更は、ページ上で強調表示されます。SuperSimple365 の記事も、公開前にリンク、事実、アクセシビリティをページ全体で確かめることを勧めています。当社の試行で返事と表示が食い違ったのは1回ですが、確かめる手順を省かない理由にはなります。

仕様はまだ動いています。 Learn のページの更新日は2026年9月25日で、プレビュー用の PowerShell の設定が尊重されるのは11月1日までです。この記事の確認日は2026年10月13日です。

KOIYALの見解

この機能で変わるのは、Copilot の精度より、頼む人の側です。場所の説明を書かなくてよくなると、ページの構造(セクション、列、Web パーツ)を知らない人でも、直したい場所をクリックして頼めます。社内のお知らせのページを情報システムに頼んで直してもらっていた会社が、現場の担当者が自分で直す形に変えやすくなりました。

当社は、インハウス経営(AI を活用し、自社で業務を改善し、自社で仕組みをつくる経営)の最初の一歩を、こういう小さな作業に置いています。現場で修正と確認まで完結できる作業が増えれば、情報システムへの修正依頼を減らせます。研修の SharePoint の回では、受講者が自部署のページの Web パーツを選んで直す演習を入れます。誰がどのページを直してよいかは、サイトの権限で会社が決めます。

次の行動

  1. 自社の SharePoint で、編集モードの右端に Copilot のレールが出るかを確かめる
  2. 情報システムに頼んで直してもらっているページを1つ選び、複製した下書きで Web パーツを選んで直してみる
  3. 直した後に、Copilot の返事とページの表示の両方を見てから公開する

SharePoint のページを現場が自分で直す演習を研修に入れたい会社は、研修の進め方をご覧いただくか、お問い合わせからご連絡ください。

参考